桃色  (ももいろ)
ホームやまとの彩>桃色(ももいろ) 前ページ次ページ
 桃色  (ももいろ)
 R G B     (  243   129   139 )
 C M Y K   (  0   62   31   0 ) 
春になると梅、桃、桜の順でピンク系の花が咲き、暗い冬からの開放感で心がうきうきして来るのを感じる事が多い。

桃色とピンクはごく近い色で、混同される。ピンクという色名が日本で一般的に定着したのは大正7年で「なでしこ」「石竹」などの花の色を呼ぶようになった。これらの色から来るイメージは、ふんわりと優しい気分にさせられる。英語には"being in the pink"(とても元気である)"think pink"(物事を良い方向に考える)という意味で、pinkには若々しい健康的なイメージの色として使われている。

桃は中国原産のバラ科サクラ属の小高木である。日本には中国より伝わり、弥生時代の遺跡からは種子が発見されている。古事記にはイザナギが黄泉のイザナミから逃れる時に桃の実を使って逃れた話がある。

また馴染みの昔話、鬼退治の桃太郎や桃の実を食べて捕まった孫悟空など、これらの話の中の桃は善や宝物または力強さのシンボルとして使われている。古代中国では桃は長寿の象徴であり、桃の木は魔よけのお守りとしていた。また桃の花が女性を象徴する考えは中国の影響がある。
周の時代に成立した詩経に、王がよい嫁を探す歌があり、その中で「桃の花のような女性」と謡われている事から桃は女性を思い起こさせる。

日本でも女の子の桃の節句で雛人形と共に桃の花を飾る慣わしがあるが、これは江戸時代の初め頃から行われるようになった。元は「上巳の節句」と言い3月初巳の日に紙やわらで作った人形(ひとがた)に自分の厄や災いを移して海や川へ流すお祓いの行事であった。

桃色の別名は桃染(つきそめ)、桃花褐(あらぞめ、つきそめ)と呼ばれた。桃色を古代では「つき」と読んでいたからである。
「桃花褐(つきそめ)の浅らの衣浅らかに思ひて妹に逢はむものかも」と万葉集にある。
この歌は、薄紅色に染めた色の浅い衣服のように、浅い気持ちからあの女に逢いたいのではない、という意味である。




やまとの彩に戻る