コンプレスト体
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コンプレス体は12世紀ごろカロリン体を元にゴシック体に移行する間に使用された書体でです。アーリーゴシック体とも言われます。インターネットでコンプレスト体を検索しても参考になる文献は少なく、あまりメジャーな書体では無かったのでしょうか。
今回は少し長文になってしまいましたが、作者不明と言われていますが、以前から大変好きで、辛い時に励まされてきた文章を作品にしてみました。
たまたま曽野綾子さんの「老いの才覚」という本の最終ページにも載せられていましたが、励ましをもらえる素敵な文章です




砂の上の足跡
(額サイズ400x750mm)
ある夜、わたしは夢を見た。私は、主とともになぎさを歩いていた。暗い夜空に、これまでの私の人生が映し出された。どの光景にも、砂の上に二人の足跡が残されていた。一つは私の足跡、もう一つは主の足跡であった。
これまでの人生の最後の光景が映し出された時、私は、砂の上の足跡に目を留めた。そこには一つの足跡しか無かった。私しの人生で一番つらく、悲しい時だった。このことがいつも私の心を乱していたので、私はその悩みについて主にお尋ねした。
「主よ。私があなたに従うと決心した時、あなたは、すべての道において、私と共に歩み、私と語り合ってくださると約束されました。 それなのに、私の人生の一番つらい時、一人の足跡しかなかったのです。一番あなたを必要とした時に、あなたが、なぜ、私を捨てられたのか、私には分かりません。」

主は、ささやかれた。「私の大切な子よ。私は、あなたを愛している。あなたを決して捨てたりはしない。ましてや、苦しみや試みの時に。足跡が1つだった時、私はあなたを背負って歩いていた。」




コンプレスト体の文字色と飾り文字は指定の色があります。本文の文字は明るめの茶色。飾り文字は下の3色からデザインしていきます。文字本体は決められた指定色を使用しなくてはいけませんが、アクセントとして金箔を使用することは可能です。(指定色は先生よりこの場合の赤はアリザリンクリムソン1に対してとバーミリオン1とレモンイエロー少々、白少々と自分で色を作っていきます)緑も青も同様に混色していきます。



ONEのデザイン

THISのデザイン

HEのデザイン



[penangle:30-40 ]


バリエーション
ペン先のアングルは30°〜40°の間で自分の書きやすい角度に決めて書く事が出来るが文字自体は直角に真直ぐにペンを下ろさなくてはいけません。前回まで傾斜のある文字が続いていただけに真直ぐ下ろす事が大変難しく、今回の作品仕上げは失敗の連続でした。



小文字


大文字
コンプレス体は縦に下りる時に特徴のある書き方をします。
小文字の O(オー)の角度は今までとは違い、左に傾いているのが特徴でもあります。


6ヶ月毎に新しい書体を習い始めますが、コンプレス体のテキストを見た時は、さほど難しくないだろうと思いましたが、実際書いてみると、真直ぐ縦に下ろす事は結構難しく、今回は随分失敗をしながら作品を仕上げました。
一気に書かないと、文字の大きさも力も微妙に変ってしまうので2時間から3時間かけながら文章を書き上げていきました。今回は文章が長いせいもあり、スペルを間違えたり、行を間違えたり、そうするとまた初めからと悪戦苦闘の作品作りでした。邪魔の入らぬ深夜での作業が何回続いた事でしょうか。


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